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鳩山という人は....

ハト山首相がこんなこと (↓) を口走ってしまったというニュースを見た。

「物質の本質は『揺らぎ』。多くの意見を聞いて大事にする過程で、 揺らぎの中で本質を見極めていくのが宇宙の真理ではないか」



これまで、ハト山さんは私と同じ工学部出身の首相ということで、 なんとなく親近感を持っていた。 はっきりしない立ち居振る舞いや 小沢さんにビビッている様子も、頭脳派独特の不器用のせいなのだと 思っていた。 しかし今回の発言には心底呆れてしまった。

「揺らぎという弱い部分は民主主義の本質」



ハト山さんが言う、「『揺らぎ』は宇宙の真理」。 
これはどういう意味か?

この『揺らぎ』という発言が理系の人間のものであるならば、 ハト山さんは間違いなく 「量子ゆらぎ」 を意味していたと思う。 量子ゆらぎとは、簡単にいえば、「量子(超ミクロ)の世界では、 観測される対象のエネルギーに、ある周期のゆらぎが見られる」 ということを意味する言葉だ。
これは 「観測」 という行為によって生じる不確実性に依拠したもので、 揺らいではいても、そこには波動方程式によって表現される 美しい調和が存在している。

もしハト山首相がこの『揺らぎ』と、自身(または民主党の挙動)を 重ねあわせて「『揺らぎ』は宇宙の真理」などと発言したのだとすれば、 とんでもない思い上がり、独りよがりもいいところだ。

量子ゆらぎは、光にさえ影響され、正確な挙動を教えてくれない 超ミクロの世界を数式で切り取ったときに、その断面に確率分布として 立ち現れる調和を示しているのに対して、ハト山が示しているのは ただの「迷い」であり、「不調和」の姿だ。 (揺らいでいるのではなくて小沢さんに揺すられているのかも...ククッ)

いずれにしろ、今回の発言でハト山さんは、我々理系の人たちからも、 かなりキビシい目で見られることになってしまっただろう。
2010/03/16

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