Home > パニック障害 トップ > 症状まとめ

症状まとめ




    このページは、パニック発作や残遺症状の時に経験した症状を主観的に記述したものです。

    このページは、私自身のために追加作成されました。 残遺症状が激しく、「これは別の病気だ」とか、「このままでは死んでしまう」と思った時に このページを見て安心するためです。 症状は、何度経験しても初めて起きた重度の症状と思い込み、睡眠障害やうつ状態になってしまうなど、社会生活に影響が及んでしまうかもしれないからです。 また私以外のパニック障害の方にあっては、このページを見ることで、自分の症状と比較して安心したり、適切な治療を受ける事ができるようになればいいなと考えています。
    ただし、このページに書かれた症状や薬の効果についての評価は、あくまで私自身の主観であることに注意してください。


【パニック発作時および残遺症状時の身体感覚および心理状態】

■不安
 1-001.何が不安なのかわからない。何が不安なのかが自分自身で解らないこと自体が不安。
 1-002.不安は非常にゆっくりと、自分でも気が付かないスピードでゆっくりと増幅される。気が付いた時にはすでにパニック状態、または狂気への不安、あるいは死の不安が集中力を独占し、 しかも、いくら冷静に考えても、その極限状態は、かなり前から、不安を感じ始めた当初からずっと一定で長時間続いていたように錯覚する。(残遺症状)
 1-003.また不安になってしまうのではないかと、不安になる。 あるいは、また死の恐怖がやってくるのではないかと不安になる。


■胸痛その他の身体感覚、症状
 2-001.左腕の痛みは背中、左肩甲骨近辺、左肩の痛みと連動する場合があるが、首筋や歯は痛くならないので、心臓疾患とは区別させる。(残遺症状)
 2-002.左腕全体の強い冷感、血管のゾワゾワした不気味な感覚が瞬間的に非常に強く走ることがある。
 2-003.痛みを感じる部位が、自覚する度に移動していることがある。左脇の下の鈍痛から、胸の中心部よりやや左側へ移動することがある。この左胸奥部の痛みが、不安を増幅させる。(残遺症状)
 2-004.左胸の奥が痛む場合があり、肋間神経や筋肉の痛みよりも体の奥で感じるため、心臓の異常が心配になる。(残遺症状)
 2-005.左胸の痛みは死への不安を増幅させ、比較的短時間でパニック状態になる。
 2-006.左胸の痛みは、病院での診察しても異状は見当たらない。
 2-007.診察の結果、異状が無いことによって、「医者でもわからないような隠れた心臓の病気なのではないか」という恐怖が増幅される場合もある。(残遺症状)
 2-008.心臓が細動しているような感覚が起きる。 心臓の鼓動に集中すると、正常な心臓の鼓動はあり、感じている細動とは区別できる。すると、心臓の細動ではなく、どこかの消化器の一部の細動だと自覚できる。(残遺症状)
 2-009.ゲップによって、痛みが緩和することがある。
 2-010.手足のしびれが起こる場合もあるが、単独で起きることは稀で、その他の身体感覚と同時か、後追いで発生することが多い。(残遺症状)
 2-011.冬には、異常な寒気、震え、身体の全体を委縮させないといけないような感覚が発生する場合があり、これには意識混濁への恐怖を伴うこともある。(残遺症状)
 2-012.しびれ、意識混濁、冷感が発生することから、脳外科の診察を受けるが、脳のMRI検査などでは異状は検出されないため、残遺症状なのだと自覚する。
 2-013.胸痛は入眠前の安静時であっても多く発生する(残遺症状)。
 2-014.気が付くと、治まっている。何かにどっぷりと集中している時には、活発に動いていても、安静にしていても、痛みはほとんど意識されないか、痛まない。
 2-015.突然に左胸がツーンと痛みだすことがある。 痛みではなく冷感に近いように感じることもある (パニック発作)。
 2-016.気が付くと、胸が痛んでいると感じることがある(残遺症状)。
 2-017.痛みが激しい、または痛みからくる不安が強い場合、何も手につかず、ただじっとしていなければならないことがある。 この状態が長時間続くとうつ状態を発現する。 離人感へ発展する場合もある(残遺症状)。
 2-018.心臓の鼓動に非常に敏感になる(残遺症状)。 動悸が激しい、または激しいと感じる時は、心臓への負荷が大きいのではないかという不安がパニックやうつの原因となる場合がある。
 2-019.活動中に突然、急激に体中(特に上半身、中でも頭部)から血の気が引くような感覚に陥る(パニック発作)。意識は混濁するが、なんとか歩行は可能。 座って伏せていると、数分〜十数分後に症状が引き始める。 症状が治まっても恐怖が残り、うつや離人に発展することがある(残遺症状)。
 2-020.気が付くと、胸が痛んでいると感じることがあるが、よく考えると背筋の痛みとも感じることがある(残遺症状)。
 2-021.気が付くと、心臓が停止していると感じることがある。 この感覚は、パニック症状を初めて発症してから間もないころに起きやすい。
 2-022.気が付くと、周期が長く浅い呼吸であることに気が付く。 そのまま死んでしまう感覚に陥るが、その場で深呼吸をすることで落ち着くことが多い。
 2-023.睡眠不足、疲労、カフェインの摂取が、身体症状発生の頻度に影響する。
 2-024.胸の痛みは、下に向けて上半身を曲げた際にやや強くなり、体を起こすと弱くなる。
 2-025.気が付くと、緊張している。 意識的に脱力し、呼吸を整えてやる必要を感じる。
 2-026.緊張をほぐすこと、心理的にリラックスすることを目指して、音楽などに癒し効果を求めてもほとんど効果ない。 中程度の発作の場合、リラックスすればするほど症状は悪化する(残遺症状)。
 2-027.軽度の発作であれば、仕事など、集中によって気がまぎれ、症状が軽減する場合もある。
 2-028.中度以上の症状になると、集中によって症状は軽減しないことが多い(残遺症状)。
 2-029.胸痛から悪心へ移行または症状が並行する場合がある(残遺症状)。
 2-030.悪心がある場合は、意識混濁と近い感覚で発生することが多い。 この意識混濁は、激しい下痢の時に、苦しみながら便座に座りつつ意識が遠ざかっていく感覚とよく似ている。それが、歩行時や起立時に生じているという感覚(残遺症状)。
 2-031.腹部違和感があるとき、この違和感は、喉から腹部にかけて下から引っ張られるような感覚を伴う。 またこれが悪心と(2-030)並行する場合が多い(残遺症状)。
 2-032.寒風の直撃を受けると気が遠くなって倒れそうになる。 そのため、冬の早朝などにホームで長時間並んで電車を待つ際には注意が必要。
 2-033.強風は、不安を増強する。 風の直撃を受けなくても屋内で外の風の音を聞いただけで心理状態が不安定になることが多い。
 2-034.目まぐるしく仕事をこなした日や徹夜をした日が続くと、残遺症状が顕著になり、時にパニック発作を発生させることがある。


■睡眠への影響
 3-001.睡眠中に死んでしまうのではないかという恐怖から、床に入っても、なかなか入眠できない。
 3-002.睡眠状態へ移行する過程で、突然、息をしていない、または息ができていないという感覚を生じ、突然覚醒する。 この感覚は、その夜入眠を試みるたびに起こってしまうことがあり、数時間にわたって入眠できないこともある。
 3-003.睡眠中に突然覚醒し、激しい動悸を自覚することがある(2-018)。 異状を感じて床からでると、意識混濁、震え(2-011)が発生することがある。パニック発作であると言い聞かせて何もせずに床に入ったままでいると、左半身の異常(2-002)に発展することがある。


■意識混濁と狂気への不安
 4-001.胸の痛み(特に2-015)は、意識が遠くなる感覚を瞬間的に強く生じさせることがある。
 4-002.血の気が引く感覚(2-019)は、意識が薄れていく感覚と連動することが多く、意識が途切れることへの恐怖が発生する。 意識が途切れそのまま死ぬのではないかという恐怖も起こることがある。
 4-003.中程度の胸痛が慢性化した状態下で意識レベルが低下していくことを自覚することがある。自意識が意識レベルの観察に集中する過程で、狂気への不安が起こることがある。
 4-004.狂気への不安は、「自分がまったく別の人間になってしまうこと」への恐怖と近い。
 4-005.狂気への不安は、自覚のない間にとんでもない行動をとってしまうのではないかという不安を含んでいる。


■薬などの影響 (あくまで私見)
 5-001.服用後しばらくの間(一週間程度)は、副作用がある。
 5-002.副作用はかなり大きいが、我慢し甲斐がある面も多い。
 5-003.副作用により異常な倦怠感と眠気が強く発生し、非活発な状態となるため、うつ状態や離人が強くなってしまうことがある。
 5-004.5時間以内に、カフェインを含む栄養ドリンク、エナジー系ソフトドリンク、コーヒー、紅茶、緑茶のうち2以上を摂取すると、その数時間後に強い身体症状が発現することが多い。
 5-ZLT01.パニック障害の場合、ジェイゾロフトの効果は、一週間以上の連続服用の結果として自覚される。 頓服としての効果はない。
 5-ZLT02.ジェイゾロフトの副作用として、下痢、離人感、頭痛を起こすことが多い。
 5-ZLT03.ジェイゾロフトの副作用としての離人感は一時的なもので、服用を続けながら3〜4日間我慢すると劇的な寛快に向かう。
 5-ZLT04.ジェイゾロフトを就寝直前に服用すると、翌朝歯の噛みしめが強いことを自覚することがある。
 5-ZLT05.ジェイゾロフトの効能でまず最初に感じるのは、動悸が治まること。 その後数日のうちに、発作も残遺症状も緩和されていることに気付く。
 5-ZLT06.症状寛快以降、ジェイゾロフトは長期服用の必要がある。 長期服用中に強い残遺症状が発生することがあるが、ジェイゾロフトの増量、頓服の服用によりコントロールできる。
 5-ZLT07.ジェイゾロフトの長期服用を1年間程度で停止すると、その後1〜2か月以内に強い残遺症状が再発する。 この残遺症状はそれまで経験した残遺症状の容体と異なるため、パニック障害の残遺症状と気づかず、ジェイゾロフトの再服用が遅れ、容体が悪化することがある。
 5-ZLT08.ジェイゾロフトは漸増し、「もとの自分」に戻れるまで増やす。 「なんとか症状を抑えている」という程度ではQOLが低下するので、積極的に増量し、長期服用後に断薬を検討すればよい。
 5-DPS01.デパスはパニック発作の頓服、残遺症状の頓服、パニック発作の治療に貢献しない。
 5-DPS02.デパスは強烈な眠気を起こすので、発作を忘れて眠ることはできる。
 5-LIZ01.リーゼは、パニック発作の頓服、残遺症状の頓服、パニック発作の治療に貢献しない。
 5-LIZ02.リーゼは眠気をほとんど起こさせない。
 5-LIZ03.リーゼは、うつによって発生する痛みがごく軽微な場合に限り、痛みを軽減できることが稀にあるかも知れない。
 5-TRP01.トリプタノールは、残遺症状、パニック発作の頓服として使用できる。
 5-TRP02.トリプタノールは、連続して使用すると2回目以降すぐに効かなくなってくる。
 5-TRP03.トリプタノールの副作用で最も顕著なのは口渇。
 5-LEX01.レクサプロはパニック発作の頓服、残遺症状の頓服、パニック発作の治療に貢献しない。
 5-LEX02.レクサプロは副作用がないが、効果もない。
 5-CYM01.サインバルタはうつ症状によって発生する痛みを緩和できる。
 5-CYM02.サインバルタは強い眠気を発生させるため、夜に服用するが、その場合、翌日早朝覚醒が起こることがある。しかし早朝覚醒の数時間後に強い眠気が発生する。 この副作用は、長期の服用を続けるうちに(2週間程度)緩和するかもしれない。


★感覚の変化は、上記のさまざまな組み合わせ、さまざまな順序で起こる可能性がある。
 たとえば、
 2-011→2-002 や、
 4-001→2-005→2-002→2-010 など。
 個人差はもちろん、季節、健康状態、環境、気候、時間帯などによって、
 組み合わせや症状は千差万別である。
 初めて感じるような症状も多く、そのため「発作に慣れる」ということが難い。
 慣れることがないため、身体感覚や心理状態が不安定になりやすい。
 身体感覚や心理状態が不安定なため、要するにパニック状態のため、
 発作時の症状を言語化することは難しい。
 特に、初めて経験する症状はなかなかパニック発作として自覚できないため、
 薬や医師に対する不信感、自分自身に対する無力感が強くなりがちである。




Home > パニック障害 トップ > 症状まとめ
inserted by FC2 system