佐藤優さん絡みの書籍・音声・映像から
政治を変える方法
 いきなり大きな問題に立ち向かい、国や政治を変えてやろうと反対運動を組織化して大規模なデモをする。
 そういう向き合い方もあるでしょう。
 しかし意外に有効なのが、友人や仲間たち、そんな小さなコミュニティの中で一緒に問題と向き合い場を作ること
 政治的な行動は最初こそ純粋な動機で始まっても、えてしてその後先鋭化したり、組織内での権力抗争が起きたりして、
 変質し瓦解してしまう。 戦前戦後のさまざまな歴史を顧みれば、そこに答えが示されている。
ネット上情報
 そもそもネット上情報は新聞や雑誌、書籍からの二次情報がほとんど
 しかもその二次情報から更に記事を作っている場合も多いので、デフォルメされていたり、
 誤って伝えられていたりする可能性が高いのです。
倍返し
 「倍返し」という言葉の恐ろしさや虚しさを、どれだけの人が知っているか。
   ↓
 実はこれこそ憎しみの連鎖と増幅の論理、民族紛争の論理
 (紛争が止まないのは、倍返しのスパイラルを起こしているから)
「目には目を、歯には歯を」(ハンムラビ法典)→ 一見過激であるように見えるが、
 その本質は倍返しをさせないということ。(やられた以上の報復をさせない)
 法治国家は、この復讐のスパイラルを防ぐことに意味がある。
竹中平蔵の平和主義
 竹中平蔵は博士論文の中で平和の配当」を強調、経済の軍事化をやめるべきだと主張している。
 リソースを、何も生み出さない軍事力から、モノを生み出すほうへ移動させると、
 その分の配当が期待できる。
 日本の場合はもともと軍事力が強くないから、「平和の配当」はなくても
 「改革の配当」なら期待できる。
テロが多く起こる世界で日本がとるべき行動
 @日本人の被害者を出さないこと
 A日本人から加害者を出さないこと
 Bテロリストにお金がいかないようにすること
日本とロシアは平和条約を結んでいない
 日ソ共同宣言があるだけ(戦争状態の終わりと外交関係の開設だけ)
 平和条約は
  @戦争状態の終わり
  A外交関係の開設
  B賠償問題の解決
  C領土・国境問題の解決
 平和条約を結ぶと北方領土の国境線を変えれなくなっちゃうから平和条約を結んでいない。
大きな物語
 現代は人類の進歩や科学の発展、幸福の拡大のような大きな物語を描くことができない時代。
 現代は大きな物語が批判され、現代は大きな物語を作ることを怠っている時代。
 その結果、排外的な主張や、稚拙で反知性的な主張が跋扈するようになる。
   ↓ なぜか?
 現代は大きな物語によって埋められなかった間隙を。グロテスクな物語が埋めてしまい、
 人々の「物語を読み取る能力」が著しく低下するため。
帝国主義とナショナリズム
 編入した琉球王国をを県として持っている日本はすでに帝国主義である。
 帝国主義は内部に外部領域をもち、そこを構造的に差別してしまう。
 これによって格差が生まれ、人々の精神が空洞化する。
 その空洞化を埋めあわせる思想として、ナショナリズムが台頭してしまう。
 帝国主義であることを自覚するためことは、「自分の手がすでに汚れている」ことを
 自覚することが必要。
見えない世界(超越性)
 プレモダンの思考とは、「見える世界」を通して「見えない世界」を見ること。
 資本主義経済ではあらゆるもの(物の価値や労働など)が数値化され、可視化される。
 資本主義に浸りきってしまうと、目に見えない世界(超越性)への想像力や思考力が枯渇してしまう。
 この超越性への欠落を埋め合わせるものがナショナリズムであり、
 超越性へのショートカットが宗教的原理主義である。
戦争や紛争を解決する手段は一つしかない。それは、
 「もうこれ以上殺し合いをしたくない」
 と双方が思うこと。
日本国憲法は占領時代に押し付けられたものだ → この考え方は間違い
   ↓
 アメリカは朝鮮戦争に際して憲法改正再軍備を要求したが、
 日本はこれを退けた。(柄谷行人「帝国の構造」)
歴史を中途半端に学ぶとナショナリズムの罠にはまる
 中途半端に学ぶと自分が所属する民族、組織に都合の良い物語を信じ、
 自分がその代弁者になることに生きがいを見出してしまう。
  ↓
 自分に都合の良い物語だけではなく、
 民族、組織の数だけ歴史があることに気付く必要がある。
  ↓ ( どうすればこの感覚が身につくようになるのか? )
 自分にとって都合の良い歴史を相対化することによって、
 他者の内在的論理を理解できるようになる。
反知性主義とは
 反知性主義とは、
 「実証性・客観性を軽視もしくは無視して、自分が欲するように世界を理解する態度」
   ↓
 したがって、反知性主義者は反知性主義を自ら脱構築することはできない
 対話も不可能。
   ↓
 公共圏の力で封じ込める以外に方法がない。
反知性主義と近代
  近代は、客観性、実証性、合理性を重んじる啓蒙主義の時代。
  → ここから客観性と実証性が抜け落ち
    合理性が不当な利用をされることによって反知性主義は生まれる
反知性主義に対する抵抗力を養うために(1)
 少ない報酬で努力する能力である勤勉性を身につけること。
 (自己コントロールが利き、依存に対する抵抗力を身につけているため、
  反知性主義に流されない)
反知性主義に対する抵抗力を養うために(2)
 自分が理解できることとできないことを仕分ける能力を身につけること
 (反知性主義者は、自分が理解できない事柄を、自分に都合の良いように解釈して
  真理をつかんでいると錯覚している)
イスラムではユダヤ教やキリスト教は2つに分類される
 @ズィンミー (保護された民)税を払い服従すれば保護される
 Aハルビー (まつろわぬ戦さの民) →イスラムの境界の外の「戦争の館」に住む者
   ↓
 多神教や無神論者には手厳しかった。(ユダヤ教やキリスト教は一神教)
 イスラムが異教徒に対して寛容であるというのは、自らの絶対的優位を前提としたもの。
   ↓
 「非イスラムは恩恵として保護される」 = ここに人権という考え方はない
知性を軽視する風潮は、社会を弱くする。
  → 社会が弱くなると国家が弱体化する。
      → 社会と国家が弱体化すると、そこで生活する一人一人の生活が苦しくなる。
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